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apple 4カードスロット用 9月上旬に中堅・中小企業向けのバックアップサービスをソフトクリエイトと開始したバラクーダネットワークスジャパンは、2012年にも国内にデータセンターを開設し、オンラインバックアップへの対応を強化する。米Barracuda Networks ワールドワイドセールス担当シニアバイスプレジデントのマイケル・ヒューズ氏が、同サービスの展開を明らかにした。

マイケル・ヒューズ氏

 セキュリティアプライアンスを主力とするバラクーダだが、2008年に米国で立ち上げた新規事業のバックアップサービスは、年率200%ペースで成長しているという。同社のデータセンターで顧客企業のバックアップデータを預かるパブリッククラウド型が特徴で、現在は1000社以上の中堅・中小企業が利用。1~10テラバイト程度のデータを保有するユーザーが中心だ。

 同社がターゲットとするのは、特にテープにバックアップしている企業だという。「テープによるバックアップは何かと手間がかかるが、それでも最も信頼できる存在だった」とヒューズ氏。テープという伝統的なメディアにデータを保存することで安心を得られるためだという。しかしテープは、量が増えれば移動の負担や保管場所の確保が大変になる。これを同社のサービスはこれを解決すると同氏は強調する。

 その理由として、同氏は独自開発のデータの重複排除技術を挙げる。一般的な重複排除はバックアップの際に行われるが、同社の技術ではバックアップ前にPCやサーバ上で重複排除を行い、さらにバックアップ先でも行うという二段構え。こうして実際にバックアップするデータの量を可能な限りコンパクトにするという。

 「18テラバイトのデータを持つ政府系機関では36分の1に、2テラバイトのデータを持つ学校で40分の1になった実績もある」(ヒューズ氏)。これにより、オンライン上のストレージをバックアップ先に指定してもネットワークへの負荷が小さく、初回はフルバックアップになるが、2回目以降の転送量が少ないなどのメリットがあるとしている。

 バックアップ製品市場に関してはここ数年、「ビッグデータ」と呼ばれる企業で取り扱われるデータ量の増加に対応したストレージの効率的な利用、また、災害対策や事業継続性強化などの観点から、製品やサービスを企業に訴求するベンダーの動きが目立っている。

 ヒューズ氏によれば、同社サービスを利用する企業の大半が災害対策を目的にしているといい、日本でも東日本大震災を契機に企業で高まった災害対策としてのバックアップへのニーズを取り込みたい考えだ。たが、いきなりクラウドベースのバックアップに移行するというのは、企業としては難しいところだろう。

 この点についてヒューズ氏は、同社ではオンプレミス環境やプライベートクラウド環境でも利用できる仕組みも用意していると語る。業界規制やセキュリティ要件といった理由からパブリッククラウドサービスを利用することが難しい企業向けに用意したもので、「オンプレミスから段階的にクラウド型に移行したい企業にも適応できる」と同氏。また、「バックアップに必要なソフト、アプライアンス、ライセンス、サービスを全て1社で提供できるのが他社にない強み」とも述べている。

 このサービスで同社が運営するデータセンターは欧米に5カ所あるが、2012年後半に日本にも開設する計画。日本の企業に“クラウドバックアップ”という仕組みを根付かせたい考えである。

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